シリコングラフィックス社(SGI)のグラフィックスーパーコンピューターです。オニキスと読みます。
現在でこそノートPCレベルでも3Dグラフィックを簡単に表示することが出来ますが、10年以上前は3D専用のグラフィックボードなどがありました。シリコングラフィックス社は初期のハリウッド製作映画のCGを支えたメーカーでもあります。
上の写真だと今イチ大きさが掴みにくいですが、高さは大人の男性位の高さです。上部はメッシュになっていてブロワー(ファン)が上方に熱を排気するようになっています。このマシンの排気音は私がさわったことがあるサーバーの中でもかなり激しいもので電源投入時の迫力はかなりのものでした。
このシステムで何をやっていたかというと、映画作成ではなくバーチャル・リアリティーです。ある種の非常に習得に経験が必要な技能を3D空間に表示される画像とデータグローブを使って疑似体験させて習得させようとするシステムでした。
このシステムで印象的だったのは3Dのスクリーンセーバーです。SGIの独自UNIX OSが動いているのですが、スクリーンセーバーが動くと3Dのポリゴンで描かれたイルカ(クジラ?)が画面上を泳ぎます。今でこそこの手のスクリーンセーバーはノートPCでも実行できるわけで全く目新しくありませんが、当時はカラーで表示出来るノートPCがやっと出てきた時代なので3Dでスクリーンセーバーが表示されるだけで驚きだった訳です。
その後、SGI社は苦難の道を歩んだようです。何度か倒産をして、最近では高密度データセンター向けサーバーで有名なRackableに買収されました。買収された後の会社名としてはSGIが残ったようですが。
これも有名な話ですが、米国Googleの本社は旧SGIの本社だった社屋を使っています。まさにコンピューター業界の栄枯盛衰が見て取れる場所ですね。
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